talk Dance Vol.2「DaBY OPEN](小㞍)
2020/6/27(Sat)

写真:6月からトライアルとして始まったDaBY ProLab「Class」
新型コロナの影響により、2ヶ月遅れでオープンを迎えたDance Base Yokohama (DaBY)。
ふと考えると、今年で10年目のフリーランス活動。NDT*を2010年に退団してからも刺激を求めて、ヨーロッパと日本を行き来しながら、様々な国でプロジェクトに参加し、たくさんの人に出会ってきた。そして互いに「ダンスを続けていればまたどこかで会えるよ」と言い別れた。互いに次の刺激を求めて各国へ散らばり、縁があって再会できる人もいればそうでない人もいる。一期一会の舞台を共有した仲間との再会の喜びはとても大きい。
そして今。この新型コロナが拡大している状況下で、ほとんどのプロジェクトがキャンセルになってしまったし、海外に渡って仲間に会いに行くことも難しい。ヨーロッパでもプロジェクトはおろか、劇場経営自体が危機的状況になってきている。劇場で公演が長期にわたり中止される状況になるなんて思いもしなかった。
私たちはダンスから何を得ることができるのだろうか。
ロックダウンの不幸中の幸い。忙しい日常が消え、ゆっくりと時間が流れている。ゆとりがいろんな雑念を浄化してくれる。そしてこのタイミングで未来とダンスについて考えることができる空間ができて、刺激を共に与え合える仲間が集まる「Base」作りができる。はじまりの始まりである。
————————————————————————————————————————————————–
(参照
*NDT / Nederlands Dans Theater (ネザーランド・ダンス・シアター) :
オランダ、デン・ハーグを拠点とする世界的なコンテンポラリーダンスカンパニー。21世紀を代表する振付家イリ・キリアンが芸術監督兼常任振付家を長年務め、カンパニーを大きく成長させた。現在でもダンス界の第一線で活躍する振付家のクリエーションを精力的に発表するなどコンテンポラリーダンスを語る上では外せないカンパニーである。在籍ダンサーは、クラシックバレエ出身ダンサーのみならず、世界各国から高い身体性と表現力をもつユニークなダンサーが結集。ジュニアカンパニー(オーディション資格が18歳〜22歳未満)のオーディションには毎年約300名も集まるほど人気がある。2019年の来日公演では13年ぶりの来日となったが全公演完売となり、すでに次回の来日公演が切望されている。現在4名の日本人ダンサー、髙浦幸乃、刈谷円香、飯田利奈子、福士宙夢が在籍する。主な出身ダンサー、中村恩恵、渡辺レイ、金森穣、大植真太郎、井関佐和子、小㞍健太、湯浅永麻など。