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Dance Base Yokohama

Dance Base Yokohama

talk Dance Vol.8「2020年度の活動を振り返る」(小㞍)

2021/6/11(Fri)
 
小㞍、森永、堂園、ゲストによるProLab「Closed Research」の様子(DaBYにて)

 2020年度の活動にあたり創作の大きな軸として考えていたことをここで振り返ろうと思う。

 ちょうどフリーランスになって10年が経った今年度、今後どのように表現を展開して自らの作品を制作していくかということを考えたいと思い、これまでもクリエーションを共にしてきた、サウンドデザイナーの森永泰弘、プログラマーの堂園翔矢に声をかけた。新たにおとずれたDance Base Ykohama (DaBY)という場の発展も視野に置き「DaBY ProLab Closed Research」として、他ジャンルのアーティストが交流をし、異なる視点から「記憶」というテーマを共有し、互いのインスピレーションを刺激し、作品を創作していくことを目的とした研究会を行った。

 私がこれまでよく聞かれていたこと、それはダンサーの考えているダンスにおける「表現」はどこから始まっているのかということだ。ダンサーとしてみれば、何かしらの場があれば当たり前のように踊りだすんだと、問われるたびに漠然と考えはするのだが、正直返答に困っていたのだった。では、一体それは何なのか、「記憶」というテーマを扱おうという考えに至ったのはこういったことからだ。

 集中している状態の身体、五感が研ぎ澄まされ、今まで聞き逃していた音までも聴こえてくる。意識が切り替わることで非日常的な空間へと誘われるその感覚は、夢と似ている。私が踊るときによく考えている、もしくは感じているのは、身体の動きだす前の意識や呼吸のことだ。踊る時間を重ねることでその意識はより強くもなってきている。そこには常に、身体そのものや、想像することへの探求心があり、時に顕在化し時には潜在的に、表現に調和や拮抗をもたらす。そしてもちろん、音楽、空間、共演者などが形を変えて感覚を挑発することで想像は広がっていく。

 人間は全身に繊細な皮膚を纏い、外界の空気を感じ、内界には鼓動が響いている。ジェットコースターように重力と遊びながら上へ下へ、左右にうねりをつくり、身体感覚は広がっていく。自らが起こした現象に、身体は思いもよらない影響を受け、化学反応を起こし、わたしたちにサプライズをもたらす。そこが面白い。このとても個人的な感覚(曖昧で存在しないもの!)を、どうしたら見えるものとして生み出せるのか。どうしたら他者に伝えることができようか。ダンスの表現とは…この難題を解きたくて、研究会を立ち上げたものの、いつも振り出しに戻る感じを覚えていた。


堂園とDaBYレジデンスダンサーによるProLab「Closed Research」リサーチの様子(DaBYにて)

 一つの取り組みとして、私がいうその身体感覚を視覚化してみるこで、顕在意識との繋がりを見てみたいと、動きと音楽の関係について堂園くんにデータ化してもらうことだった。そのデータからアルゴリズムを導きだし、トレーニング用のノーテーション「Kinematics(仮)」のプロットタイプを制作し、その発展系を2年後を目標に作業を行い、発表したいと考えている。


オランダ大使公邸にて『Study for Self/portrait 2020』のクリエーションと映像リサーチの様子

 森永くんとは日常との境をテーマに、どのような対話とその変化があるのか人数を変えていくことでも検証してみようと、
2人の共演作品の『Study for Self/portrait 2020』(オランダ大使館)、『The Threshold』(ゲーテ・インスティトゥート東京)と森永くんのディレクションによる映像作品など、
DaBYレジデンスダンサーを中心とした6名のプロフェッショナルダンサーによる『Dialogue』(DaBY)、
そして12名のさいたまダンス・ラボラトリ受講生による群舞『あはい』(さいたまダンス・ラボラトリVol.3 公演「明日を探る身体」)、 など1年を通して協働クリエーションを行った。

 創作活動を通して、私は創造する時に振付のアイディアとなる身体的アプローチと作品のアイディアとなる意義的アプローチの2つの軸が調和するバランスがあると考える。そのバランスは作品ごとに異なるため試行錯誤して見出していくことが重要で、そのためには作品に関わる人と言葉だけではないさまざまな対話(自身との対話を含め)を積み重ねるプロセスを経て、人や場の風情を身体とダンスで導いていくことができれば私の求める世界観に繋がっていくのではないかと感じる。

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