Dr. Holiday Laboratory『skit』トークイベント+ショーイング
2026年度DaBY公募レジデンスプログラムに採択されたDr. Holiday Laboratory は、2026年9月30日(水)から10月18日(日)までDance Base Yokohama にてレジデンスを行います。
10月4日(日)には、本プロジェクトの演出を手がける山本ジャスティン伊等と吉田雅史によるトークイベントを開催します。ヒップホップと演劇の接点や、今回のリサーチの背景について話します。観客とのQ&Aも予定しています。
10月17日(土)・18日(日)には、このリサーチの現在地を『skit』として公開します。
◆概要
本レジデンスでは、2027年度の本公演に向け、ラッパーのジェスチャーや身振り、そこに立ち上がる身体をリサーチします。ラッパー・ビートメイカー・批評家として活動する吉田雅史と協働し、照明、ビート、リリック、マイク、観客など、ラップと演劇を成り立たせる要素を分解しながら、リハーサルとワークインプログレスを行います。
大雑把に言えば、20世紀以後の芸術は、「私」を疑ったり、解体したりしてきました。
けれどもヒップホップはむしろ、ある身体が置かれた環境、人間関係、歴史を背負うことによって、あるいはこれでもかというほど派手なファッションや高級車、大量の友人を誇示することによって、確固たる「私」を、虚勢を張ってでも提示しようとする。
それは社会から抑圧された人々が、貧困や無力感に抗い、自分自身の生を肯定する力強い手段であると言えます。
差別や戦争があり、SNSでは日々お互いを貶しあい、生活はどんどん苦しくなっている。そういう現在において、私たちに必要な「リアル」な言葉や身体とはなんなのか。
ヒップホップを批評的に解体して、受け入れられやすい「芸術」にしてしまうのではなしに、時空間を超えて連帯し、ともに踊ることのできる空間をつくること。それがこのプロジェクトの最終目標です。
◆トークイベント
山本ジャスティン伊等+吉田雅史
「リアルになること/アンビバレントであること——ラッパーと俳優の身体を考える」
「リアル」であること。
かつてライムスター宇多丸がヒップホップを「反カラオケ的」と表現したように、これまで経験してきた出来事や自身の思考を、ほかならぬ自分自身がラップすること。「リアル」であること、それはヒップホップにおいて無視できない要素のひとつです。
一方、劇作家の言葉を複数人で上演する演劇は、原理的に「カラオケ的」なものです。多くの場合、俳優は自分ではない誰かになることが求められます。
一見して矛盾しているヒップホップと演劇ですが、ラッパーの多くは、多かれ少なかれ自分のキャラクターを作っているし、俳優は、自分の声とからだを素材に役を立ち上げる。どちらも、「リアル」と「フェイク」のあいだ、アンビバレントなものであると言えます。
今回共同でリサーチしている吉田雅史は、著書『アンビバレント・ヒップホップ』で、ヒップホップの「リアル」と演技の境界にあるラッパーのアンビバレントな主体性について論じています。また、ラッパーの身振りに目を向けてきた数少ない書き手であり、同時に「口頭遊民ダコタ」を率いるラッパーでもある。
トークでは、吉田雅史と、山本ジャスティン伊等のふたりが、クリエイションのプロセスを追いつつ、ラッパーと俳優の身体に深く切り込んでいきます。
ヒップホップに詳しくない方にこそ聞いてほしい、ショーイングを見るときの手がかりになる時間にできればと思っています。
▪︎参加費
無料
ドリンク販売あり
▪︎日時
2026年10月4日(日)
開場 13:30/開始 14:00
所要時間:約2時間
▪︎お申し込み
Peatixよりお申し込みください。
お申し込みにはDaBYメンバーズへの登録(無料)が必要です。事前にご登録ください。
※お客さま都合によるキャンセル・払戻・変更はできませんのでご注意ください。やむを得ない事情でキャンセルされる場合は、必ずcontact@dancebase.yokohamaまでご連絡ください。
◆ショーイング
skitとは、ヒップホップのアルバムで曲と曲のあいだに挟まれる短い語りや寸劇のこと。
開場時間と同時に吉田雅史によるDJがスタートし、開演時間よりパフォーマンスが始まります。アルコールを含むドリンクも飲めます。立ったままでも、踊っていても構いません。途中で入っても、出ても大丈夫。写真も動画も撮ってOKです。なんならそっちがメインです。
そしてその空間で、まさにskitのように、パフォーマンスが展開されます。
▪︎参加費
無料
ドリンク販売あり
▪︎日時
2026年10月17日(土)
開場 19:30/開演 20:30
2026年10月18日(日)
開場 18:30/開演 19:30
全体:約2時間30分
パフォーマンス:約45分
開演前とパフォーマンス終了後に、吉田雅史によるDJを行います。
※客席は原則スタンディングです。会場内に設置した椅子もご利用いただけます。
※入退場自由。
※写真や動画を撮影する際は、ほかのお客さまの映り込みにご配慮ください。
※暴力的な描写、性的な言葉や再現が含まれます。
※演出の都合上、開場から終演までを通して大きな音と強い照明を使用します。
▪︎お申し込み
Peatixよりお申し込みください。
なお本ショーイングは15歳未満の方はご入場いただけません。
お申し込みにはDaBYメンバーズへの登録(無料)が必要です。事前にご登録ください。
※お客さま都合によるキャンセル・払戻・変更はできませんのでご注意ください。やむを得ない事情でキャンセルされる場合は、必ずcontact@dancebase.yokohamaまでご連絡ください。
◆プロジェクトクレジット
演出:山本ジャスティン伊等*
出演:石川朝日*、油井文寧*、渡邊まな実
音楽・DJ:吉田雅史(口頭遊民ダコタ)
衣装:藤谷香子
照明:菅俊貴
照明操作:内山久代
音響:SKANK/スカンク(Nibroll)
リサーチ協力:ロビン・マナバット*
アートディレクション:山本浩貴+h(いぬのせなか座)
制作:小野寺里穂*
制作協力:小野寺朱里
助成・レジデンス協力:Dance Base Yokohama
*=Dr. Holiday Laboratory
◆会場
Dance Base Yokohama 3F
アクセスはこちら
神奈川県横浜市中区北仲通5-57-2 KITANAKA BRICK&WHITE BRICK North 3階
みなとみらい線 馬車道駅 出口2a「横浜北仲ノット」直結
【会場設備】
- オールジェンダートイレ:3階には、どなたでも使えるオールジェンダートイレがあります。
- 多目的トイレ:会場向かいのスーパー横に、車椅子でも利用しやすい多目的トイレがあります。
※車椅子でのご来場や、情報保障が必要な方のサポートも行っています。必要なサポートがある場合は、contact@dancebase.yokohamaまでご相談ください。
◆プロフィール
![]() photo by マコトオカザキ |
Dr. Holiday Laboratory2021年に設立されたシアターコレクティブ。メンバーは山本ジャスティン伊等(主宰)、石川朝日、小野寺里穂、油井文寧、ロビンマナバットの5名。演劇を中心とした作品制作を行いつつ、メンバー個人としては、ダンス、川柳、小説、イベントの企画などを行う。主な公演に『脱獄計画(仮)』(2023年、こまばアゴラ劇場)、『想像の犠牲』(2024/2025年、ロームシアター京都/吉祥寺シアター)。ロームシアター京都×京都芸術センター U35創造支援プログラム“KIPPU”採択(2024年度)。 |
![]() photo by マコトオカザキ |
山本ジャスティン伊等(演出)1995年生まれ。カリフォルニア州サンタモニカ出身。劇作家/演出家/批評家。慶應義塾大学文学部卒業後、早稲田大学大学院でサミュエル・ベケット作品における修辞学の研究で修士号を取得。メタ的な構造を多重に構築しつつ、劇中の役とそれを演じる生身の関係の政治性を主題とした演劇作品を発表。近作に『想像の犠牲』(ロームシアター京都/吉祥寺シアター)、『思い出せないもののアーカイブ』(ソウルJeonghwa arts college)など。また、舞台批評やトークイベントの企画、チェルフィッチュや円盤に乗る派などの演出助手も行う。『トーチweb』にてエッセイ「ひまの演出論」を2023年より連載中。次回作は2027年2月予定。 |
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吉田雅史(音楽・DJ)1975年生まれ。批評家/ビートメイカー/MC。2000年前後の8th wonderの活動に始まり、現在はヒップホップコレクティヴ、口頭遊民ダコタを引率。〈ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾〉初代総代。著作に『アンビバレント・ヒップホップ』(ゲンロン、2025)、『最後の音楽:|| ヒップホップ対話篇』(荘子it氏との共著、DU BOOKS、2024)など。翻訳に『マッドヴィランの嘘と真実』(ウィル・ヘイグル著、DU BOOKS、2025)、『J・ディラと《ドーナツ》のビート革命』(ジョーダン・ファーガソン著、DU BOOKS、2018)。ビートメイカーとして、Meiso『轆轤』(2017)プロデュース、OMSBのEP『HAVEN』(2021)、『喜哀』(2023)への参加など。 |
◆クレジット
主催:Dr. Holiday Laboratory、Dance Base Yokohama


