Deva Schubert /『Mouth to Mouth -A Glitching Choir-』ショーイング
日程: 6/2(日) 16:00〜17:00
会場: Dance Base Yokohama
Dance Base Yokohamaにてレジデンスを行う初の海外アーティスト、Deva Schubertがショーイングを行います。
Tanztage Berlin 2024のオープニングとして上演された本作が、日本のダンサーとのコラボレーションを経てどう変化するのか。
海外の新鋭アーティストの作品をご覧いただける貴重な機会です。この作品のためにデザインされたエクスペリメント音楽の生演奏も、お楽しみください。皆さまのお越しをお待ちしております。
◆作品について
公の場で哀悼する役割は、歴史的に主に女性によるものだった。彼女たちは報酬と引き換えに、故人に対する他人の悲しみを、情緒的に表現する。他人の感情を公にすることが許されている一方で、日常生活において女性の感情は往々にして軽視され、私的なものに矮小化される。
グリッチとは、歪んだ画像、淀んだビデオなど、技術的な不具合やデジタル領域における情報の乱れを指す。このパフォーマティブなインスタレーションでは、グリッチが身体と声に変換される。パフォーマンスの中心にあるのは、グリッチによる音風景の構成である。悲哀についての研究を発展させ、作品は悲鳴を上げる身体へと移行しながら、抑圧された(女性の)ノイズへの旅を続ける。
パフォーマーたちは、親密さと荒々しさの間で揺れ動くアンビバレントな風景を作り出す。踊る身体の歪みの中で、感情は集団的な歪みへと変容する。不協和音からどんなコーラスが生まれるのか。DaBYでの日本のダンサーとのコラボレーションを通して、デュエットだった本作品を、より多くの身体また声を使った作品に発展させる。
◆アーティストからのコメント
このパフォーマンスは、2022年から続けている身体や声を通したグリッチとしての嘆きについてのリサーチの続きです。DaBYでのレジデンスで、ダンサーとのコラボレーションでデュエットから発展させました。
Dance Base Yokohama、ゲーテ・インスティトゥート、Kemmler Foundationのサポートに感謝します。
Deva Schubert
◆参加アーティスト
振付/コンセプト: Deva Schubert
パフォーマンス: 荒木ちひろ、 Deva Schubert、大瀧彩乃*、栗朱音*、樋笠理子 (*DaBYレジデンスダンサー)
構成/音響デザイン: Davide Luciani
ドラマトゥルク: Lotta Beckers
◆日時
6月2日(日)
受付開始: 15:45
開演: 16:00~(45分間の上演を予定)
◆料金
一般/1,500円~5,000円(税込)
*新たな試みとして、DaBYではPay What You Can制(任意料金制)を導入しました。詳しくはこちらをご参照ください。
◆申込方法
DaBYのPeatixページよりご予約ください。
https://devaschubert-mouthtomouth.peatix.com
*チケット購入にはDaBYメンバーズ登録が必要です。こちらより事前にご登録ください。
◆会場
Dance Base Yokohama (https://dancebase.yokohama/main2/access)
神奈川県横浜市中区北仲通5-57-2 KITANAKA BRICK&WHITE BRICK North 3階
みなとみらい線 馬車道駅 出口2a「横浜北仲ノット」直結
◆お問合せ
以下のメールアドレスもしくはこちらのフォームよりお問合せください。
contact[at]dancebase.yokohama
*送信の際は[at]を@に変更してください。
◆アーティストプロフィール
Deva Schubert
ベルリンを拠点に活動する、声楽を専門とする振付家。ザルツブルク、カッセル、コペンハーゲン、HZTベルリンでダンスを学び、カッセル芸術大学で美術を学ぶ。ダンス、インスタレーション、デジタル・メディアを横断する彼女の作品は、親密さ、集団性、横断的手法の相乗効果といった問題を扱っている。ダンサーまたパフォーマーとして、Isabelle Schad、Michael Portnoy、Julie Favreauのもと、Venice Biennale、documenta 14、steirischer herbstなどのフェスティバルに参加。2020年にはImPulsTanzの教育・交流プログラムdanceWEBに参加。チューリッヒ美術館、Gessnerallee Zürich、ウプサラ美術館、Radialsystem Berlin、ボルツァーノのTransart Festivalなどで作品を発表した。近年はMosaick CollectivでAIと文化の関連性を研究している。新作の『GLITCH CHOIR』は2023年6月にReinbeckhallen Berlinで初演され、2024年にはソフィエンセールでのTanztage Berlin 2024でオープニングを飾る。
荒木ちひろ
岡山出身のダンサー、パフォーマンスアーティスト。ベルリン在住。声と身体を主に用いて表現活動を行っている。
幼少よりクラシックバレエを始め、黒岩映理に師事。東京バレエ学校、英国ランベール・スクールを卒業後、ノルウェー国立コンテンポラリーダンスカンパニー / Carte Blanche、ドイツカッセル州立劇場 / Johannes Wieland Companyに所属。近年は、振付家のアルバン・リシャード、イェニー・バイヤー、ヘレナ・ヴァルドマン、メグ・スチュアート、デヴァ・シューベルト、音楽アーティストのパン・ダイジンらとコラボレーション。
Davide Luciani
ベルリン在住のアーティスト、またエレクトロ音楽作曲家かつプロデューサー。
サウンド・インスタレーション、エレクトロアコースティック・ミュージック、マルチメディア・インスタレーション、彫刻など、幅広い分野で活動している。彼の音楽研究は、楽器の不透明な概念の延長として、サウンドスカルプチャー、増幅、音圧のプロセスに根ざしている。ポスト・プロダクションの技法をパフォーマティブ・ツールとして使用し、質感と不規則性、形式と直感を併せ持つ荒々しさを作り上げる。
Lotta Paula Mathilda Beckers
ベルリン在住の、ドラマトゥルクまたパフォーマンス制作者。ギーセン、コペンハーゲン、ポツダムで、応用演劇、振付とダンス、メディアについて学ぶ。Deva Schubertと長い間共同制作するほか、ドラマトゥルク/共同作家として、劇場監督のNoam Brusilovskyや、舞台美術か衣裳デザイナーのMagdalena Emmerichと働く。2021年には、共同プロジェクトの“Nicht Sehen”がAustrian Nestroy Priceを受賞した。
個人として、またさまざまなコラボレーションにおいて、個人的な力以上のものとしての感情や欲望をめぐるリサーチの道具として、パフォーマンス、メディア、文章を探求している。ドラマトゥルクとして、演劇、パフォーマンス、ダンスの各分野を自在に行き来する。
◆クレジット
主催: Dance Base Yokohama