『ダンステレポーテーション』 活動レポート#1

『都市のなかの身体遊園地』から『ダンステレポーテーション』へ

(テキスト・吉田拓)

本レポートでは、山﨑広太さんによる新プロジェクト『ダンステレポーテーション』の動向を不定期にお伝えしていきます。
第1回目は、新プロジェクトに至った経緯と、現在の活動内容についてレポートします。

山﨑さんが振付ディレクターを務めるサイトスペシフィック・パフォーマンス 『都市のなかの身体遊園地』は、Dance Base Yokohamaのオープニング記念イベント「TRIAD DANCE DAYS」のプログラムの一つとして予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響により、4月8日に中止が発表されました。

4月中旬にプロジェクト継続の可能性について、山﨑さんとコラボレーション・パフォーマーの皆さん、そしてDaBYによる話し合いが行われました。
ビデオ通話を介したミーティングでは、現状に対してそれぞれが抱いている考えを共有した上で、「舞台作品としてのダンスと、映像作品としてのダンスの違い」や「ダンスの言葉を紡ぐ必要性」などのトピックについて意見が交わされました。

上記のミーティングを経て、外出自粛が続く生活で見直されつつある「対話」を主軸とした新プロジェクトとして再始動することが決定しました。
4月26日にDaBYサイト内で発表された山﨑さんのステートメントをご紹介します。


新型コロナウィルスの流行と、それに伴う社会の変動によって、当たり前のように行われていた、ほとんどの活動ができなくなりました。今では私たちは未来への不安とともに、やり場のない息苦しさを感じながら、あまりにも長い時間を自宅で過ごしています。

しかし、このような状況になったことによって、かつては忘れかけていた、見落としていた幾つもの事柄が見えてきました。そして、その一つは「対話」ではないかと思います。実際に会うことが叶わない状況であるからこそ、他者の存在を強く感じています。今だからこそ、より丁寧に、そして真摯に向き合うことができるのではないでしょうか?

現在は多くの人がインターネット上でしか他者と会うことができない状況にあります。そして、そうした事態の続くことが予想される以上、私たちアーティストもインターネット上で行う創作活動の可能性を探らなければなりません。

5月上旬に予定していた、Dance Base Yokohamaが主催する、横浜ベイエリアでのサイトスペシフィックダンス。その公演ができなくなってしまった今、私たちは新たにこれからの一歩として「対話」することから始めたいと思います。このことが、どのように発展するかはまだ分かりません。しかしダンスはどのようなことにでも対応できます。そう信じています。私たちはダンスを通して新しい価値観、新しい地平が広がることを、これからも模索し続けます。

山﨑広太



以上のような経緯で、クリエイション・プロジェクト『ダンステレポーテーション』は始まりました。
(プロジェクトのコンセプトやプロセスについては「『ダンステレポーテーション』ステートメント」をご覧ください。)

クリエイションの最初のプロセスである、山﨑さんによるコラボレーション・パフォーマー11名へのインタビューは4月末よりスタートし、5月中旬に完了しました。
インタビューでは「アーティスト活動の背景」や「新型コロナウイルス流行下で考えていること」について等、表現者同士の貴重な対話が繰り広げられました。
現在は、山﨑さんがインタビューから着想を得て、各パフォーマーに向けた言葉を綴っています。綴られた言葉を受けとったパフォーマーは創作によって応答を試みる予定です。

次回のレポートからは、山﨑さんによるコラボレーション・パフォーマーへのインタビューの様子をお届けします。

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