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Dance Base Yokohama

Dance Base Yokohama

『ダンステレポーテーション』活動レポート#3

岩渕貞太インタビュー
(聞き手:山﨑広太)

山﨑広太さんの「対話」をコンセプトとしたプロジェクト『ダンステレポーテーション』が進行中です。
山﨑さんと11名のパフォーマーが、新型コロナウイルス流行下での創作活動を、文字通り手探りで行っています。

「基本的に、振付家とダンサーは、場と時間を共有することで作品制作を行っていきます。それが不可能となった現在、振付家は、どのようにしてダンサーとの関係を築き作品を制作することができるのでしょうか。場所も時間も超えたダンスの在り方を探るという意味で、この挑戦にたいして『ダンステレポーテーション』と名付けました。」
(山﨑広太『ダンステレポーテーション』ステイトメントより抜粋)

クリエイションのプロセスは、山﨑さんがビデオ通話で各パフォーマーにインタビューを行うことから始まります。次に、山﨑さんがそのインタビューからインスピレーションを得て紡いだ言葉をパフォーマーに送ります。そして、パフォーマーはその言葉を起点に創作することで山﨑さんに回答します。

今回は岩渕貞太さんへのインタビューの様子をお届けします。
現在の状況に対する思いや、武術にインスピレーションを受けた身体観まで、濃厚なダンス談義が交わされました。
(テキスト・編集:吉田拓)

岩渕貞太 | Kaho Kogure
©︎Nomura Sakiko
岩渕貞太
Teita Iwabuchi

玉川大学で演劇専攻。ダンサーとして、ニブロール・伊藤キム・山田うん等の作品に参加。
2007年より2015年まで、故・室伏鴻の舞踏公演に出演。
2005年より、「身体の構造」「空間や音楽と身体の相互作用」に着目した創作作品を発表。
横浜ダンスコレクションEX2012にて、「Hetero」(共同振付・関かおり)が在日フランス大使館賞受賞。近年は、自身のカンパニー『岩渕貞太 身体地図』として自作品を公演している。

山﨑広太 | Kota Yamazaki
山﨑広太
Kota Yamazaki

笠井叡に師事。07年にニューヨーク・パフォーマンス・アワード(ベッシー賞)、13年現代芸術財団アワード、16年ニューヨーク芸術財団フェロー、18年グッゲンハイム・フェローの各賞を受賞。20年ニュージーランドのFootnote New Zealand Danceの新作「霧、神経、未来、オーシャン、ハロー(木霊する)」でオンライン・クリエイションに挑んだ後、NZ国内で初演、日本で映像配信を行う(共催: DaBY)。また、北米ツアーを予定。 ボディ・アーツ・ラボラトリー主宰。http://bodyartslabo.com

ベニントン大学専任講師。


山﨑
岩渕さんはどのようにダンスを始められたのですか?
岩渕
俳優を志していた大学生のとき、リトミックなどの授業を受けて、身体表現に興味を持ちました。大学の先輩で振付家の楠原竜也さんに「コンテンポラリーダンス面白いよ」と教えてもらい、ダンス公演を観に行ったり、ワークショップに参加するようになりました。最初に参加したのは大野一雄さんの舞踏研究所で、3ヶ月ほど通いました。その後も大駱駝館の集中ワークショップに参加したりしました。
山﨑
自分で創作するようになった経緯を聞かせてください。
岩渕
25歳の頃、「伊藤キム+輝く未来」に所属していたのですが、そこで出会ったダンサーたちで劇場を借りてダンスショーケース公演をやることになり、そこで初めて自分の作品を発表しました。もともとは自分で創作することは考えていなかったのですが、その後も作品発表の機会をいただき、創り続けることになりました。
山﨑
室伏鴻さんの作品にはいつ頃から参加されたのですか?
岩渕
初めて自分で創作した後の時期ですね。オーディションを受け、作品に出演するようになりました。室伏さんの作品に参加することは、自分の踊る「核」に触れるような充実感がありました。多分に影響を受けています。だからこそ、当時は自分の作品に「室伏さんの要素」を入れたくないと思いながら創作していました。しかし、急に室伏さんが亡くなられて、ああいった「身体を通した哲学の顕われ」のような表現を無くしてしまうのはもったいないし、自分としても無かったことにはできない。一度しっかり向き合いたい。そういった思いがあって、ここ数年はあらためて「舞踏」について考えています。
山﨑
新型コロナウイルスが流行しているなかで、考えていることを教えてください。
岩渕
こうした場でうまく伝えられるか自信がないのですが、、。今すぐに自分が主体となって行動を起こすことは考えていません。いろんな方が配信されている動画を見たりして、楽しんではいるのですが。
「劇場が無くなってもいい」「観客が少なくなってもいい」などとは、もちろん思っていませんが、いちアーティストとしては「今すぐ行動しないとダンスが潰えてしまう」という感覚はないんです。ダンスをはじめ、芸術表現は人類の歴史と一緒に一度も途絶えずに生き続けてきました。私としては、この機会にあらためて「なぜ踊るのか」「踊りにはどういう力があるのか」を考えたい。その上でダンスの根源的な力を信じて、踊りたいと思っています。
広太さんにお聞きしたいのですが、いわゆる「ダンス的な動き」のみが「ダンス」だと思われますか?私は禅や武術に興味があるのですが、そうした世界では、行住坐臥、歩く・座る・寝る・起きるといった日常的な動きも含めて修行だとされています。私も日々の動きや行動から「ダンス的な動き」までを地続きに「ダンス」として捉えていきたいと考えています。
山﨑
僕も全く同じ意見です。大学で受け持っている来学期の授業では「Non-Stop Moving」と題して、常に踊り続けているということをテーマにする予定です。日常生活の中にダンスを発見していければ、私たちはもっと豊かに暮らせるのではないかと考えていて、そういったアプローチを模索しています。
岩渕
面白そうですね。現在、家の中で踊るなど、多くのダンスアーティストが様々な試みをしています。このような状況は、何が「ダンス」なのか、あらためて考えるきっかけになっているのではないでしょうか。
山﨑
創作活動について、お聞かせください。どういったところから創作を始めますか?
岩渕
私はあるコンセプトを定め、その中で「自分にできること」と「自分の興味・関心」をミックスして創作しています。
昨年、光岡英稔さん(武術・武学研究家)の講習会に参加したのですが、印象に残っている言葉があります。「武術の型は、戦って生き残った人達の型しか残っていない。それらには先人達の身体を通した経験が含まれている。だから、ある型を動くことは自分だけが動いているのではなく、先人達の経験とともに動いているのだ」というお話や、「身体には個人/文化/生き物という三つの記憶の層がある。個人の層には各々の人生、文化の層には各地域で人類が育んできた文化、生き物の層には進化の歴史が詰まっている。」といった内容です。
このような、個人の身体に潜んでいる、広くて深い様々な経験や歴史を、どのようにフックアップできるのか?というコンセプトから、『Gold Experience』と題したダンス作品を制作中です。今年の2月にワークインプログレス公演を行いました。11月には本公演を予定しています。
山﨑
岩渕さんは身体の内側に、どんどん豊かなものを溜め込んでいっている感じがしますね。今後どのような作品を創られるのか楽しみです。
ここからは、ちょっとリサーチさせてください。好きな色は何ですか?
岩渕
最近は赤や黄色でしょうか。昔は緑が好きでした。安心して買える服はグレーや青ですね。
山﨑
今日も赤いトレーナーを着られてますね。
好きな食べ物は?
岩渕
お好み焼き、餃子、クッキーなど「粉物」が好きですね。
山﨑
最後に実験です。目を閉じて、頬を指で触ってください。そして、触った記憶から想像した言葉を教えてください。僕も見ながら考えます。
岩渕
(少し考えて)「海、砂浜、泡」です。
山﨑
いいですね。僕は「布団が空に飛んだ」でした。
今日は刺激的なお話ができました。ありがとうございました。後日このインタビューからインスピレーションを受けて綴った言葉を送ります。ムーブメントやテキストなど、形式は問わないのでリアクションをください。
岩渕
ありがとうございました。お待ちしています。

岩渕さんのインタビューはいかがでしたか?
ここからどのような言葉と、それに対するリアクションが生まれるのでしょうか。
次回のお相手は小野彩加さんを予定しています。
引き続き、ダンサー同士の対話をお楽しみください。

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