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Dance Base Yokohama

Dance Base Yokohama

『ダンステレポーテーション』活動レポート#7

金子愛帆インタビュー
(聞き手:山﨑広太)

山﨑広太さんの「対話」をコンセプトとした新プロジェクト『ダンステレポーテーション』が進行中です。
山﨑さんと11名のパフォーマーが、新型コロナウイルス流行下での創作活動を、文字通り手探りで行っています。

「基本的に、振付家とダンサーは、場と時間を共有することで作品制作を行っていきます。それが不可能となった現在、振付家は、どのようにしてダンサーとの関係を築き作品を制作することができるのでしょうか。場所も時間も超えたダンスの在り方を探るという意味で、この挑戦にたいして『ダンステレポーテーション』と名付けました。」
(山﨑広太『ダンステレポーテーション』ステートメントより抜粋)

クリエイションのプロセスは、山﨑さんがビデオ通話で各パフォーマーにインタビューを行うことから始まります。次に、山﨑さんがそのインタビューからインスピレーションを得て紡いだ言葉をパフォーマーに送ります。そして、パフォーマーはその言葉を起点に創作することで山﨑さんに回答します。

今回は金子愛帆さんへのインタビューの様子をお届けします。
カメラマンとしての活動や、お子さんのこと、自粛生活で感じたことなど、率直な言葉が印象に残りました。
(テキスト・編集:吉田拓)

金子愛帆 | Manaho Kaneko
©︎田上浩一
金子愛帆
Manaho Kaneko

2012年日本女子体育大学舞踊学専攻卒業。ダンサー、振付家。ダンサーとしてMOKK、冨士山アネット、nibroll、笠井瑞丈×上村なおかなど、多数振付家の作品に出演。カメラマンとしても活動している。

山﨑広太 | Kota Yamazaki
山﨑広太
Kota Yamazaki

笠井叡に師事。07年にニューヨーク・パフォーマンス・アワード(ベッシー賞)、13年現代芸術財団アワード、16年ニューヨーク芸術財団フェロー、18年グッゲンハイム・フェローの各賞を受賞。20年ニュージーランドのFootnote New Zealand Danceの新作「霧、神経、未来、オーシャン、ハロー(木霊する)」でオンライン・クリエイションに挑んだ後、NZ国内で初演、日本で映像配信を行う(共催: DaBY)。また、北米ツアーを予定。 ボディ・アーツ・ラボラトリー主宰。http://bodyartslabo.com

ベニントン大学専任講師。


山﨑
金子さんはどのようにダンスをされてきたのですか?
金子
私はもともとクラシックバレエを踊っていて、大学でコンテンポラリーダンスと出会いました。数年前まではソロやグループのダンス作品を作っていたのですが、最近は作っていません。活動を続けてきて、自分はゼロから作品を作り上げていくよりも、振付家が提示するヒントや目標に向かってアプローチしていく方が好きなタイプだと思いました。
山﨑
カメラマンとしても活動されていますが、写真を撮るきっかけは何だったのですか?
金子
高校生の頃、写真の授業で課題制作のモデルをしたときに、写真に興味を持ちました。撮影は楽しかったのですが、撮られるよりも撮る方がやりたいなと感じたんです。それで大学に入学する時に一眼レフを買いました。大学では周りにダンサーが大勢いたので、被写体に恵まれていて、鍛えられたような気がします。卒業後も友達や知り合いの振付家さんの作品を撮影して、それがカメラマンとしての活動に繋がっています。
山﨑
僕は大学の来学期の授業で「Non-Stop Moving」と題して、日常生活におけるダンスを取り上げる予定で、今はそのためのリサーチをしています。金子さんはカメラマンとしてお仕事されていたり、小さなお子さんがいらっしゃる事もあり、日常生活とダンスが地続きに繋がっているような印象があります。生活のなかで、どんな時にダンスを感じられますか?
金子
子どもは動物みたいですし、ダンスしてるなと思います。この間、子どもが地面に足を着けるのを嫌がって立とうとしなかったんです。それを見て、私はそういったリアルな身体感覚を忘れてしまっているなと羨ましくなりました。
生活とダンスの関係で思うのは、私は割とダンスをすると決めて、ダンスをしたい人です。もちろん生活の中にもダンスがあるとは思っていますけど。写真もやって、ダンスもやって、生活もあるので、意識的に分けないと全部中途半端になってしまいますから。
山﨑
それもそうだと思います。僕も振付の仕事がなくなった後はほとんど何もしていません(笑)。人はきっかけやタスクがないと、なかなか行動しないですよね。
自粛生活になったり、劇場で公演ができなくなった状況で、感じていることをお聞かせください。
金子
劇場が閉まって、ダンスを見たり、したりする場所がなくなっても、ダンスをできるとは思っています。でも、インターネット上で配信されているダンス関連の映像は、自分にはピンと来ていません。
生活面では、こんなに時間があるのだから思い切って行動を起こせばいいじゃないかと思うのですが、できないままでいます。大掃除や普段やらない料理をしたりすればいいのに、何も成し遂げない日々が続いています。たぶん私はこのまま自粛期間が終わってほしいと思っているんだと思います。今まで通りとはいかないことは分かっていますが、また以前のように仕事やダンスをしたい。まだ状況が受け入れられていないのかもしれませんね。
山﨑
ポストコロナの社会について、どのように想像していますか?
金子
元どおりになるのは難しいでしょうし、なるとしてもすごく時間がかかりそうですよね。私の場合は、ひとまずダンスよりも、カメラマンの仕事をどうしていくか考えないといけません。公演がないと舞台写真のお仕事もなくなりますし、七五三などの記念写真も撮っていたのですが、そちらも被写体との距離など、撮影方法を考える必要があります。風景写真を撮るように、遠くから人を撮ることもありえますし、そうすると根本的な写真観まで変化するかもしれませんね。
山﨑
ダンスの方はいかがですか?
金子
ダンスは、どうしても前のようにやりたいという気持ちが強いかもしれません。でも、新しいやり方を試してみれば、楽しいのかもしれない。先日、白神ももこさんとハラサオリさんが配信されているラジオ「ラジオ桃原郷」で、ダンサーと観客が多摩川を挟んで向かい合い、パフォーマンスするのはどうかという話をされていました。そういう発想は私は思い付かなかったけど、面白そうだしやりたいと思えます。だから、しばらく様子を眺めてみるのも良いかと思っています。新しく出てくるものを見に行ったり、参加したりしたい。何よりもダンスがなくなってしまうのが怖いですね。
山﨑
僕はなくならないと思います。ただ、考え方は変わっていくかもしれません。僕はアメリカの田舎に住んでいて、生活圏内での影響は少ないこともあり、まだそんなに変わっていませんけど。
金子
広太さんは、どんなところで暮らしているのですか?
山﨑
近所に湖があって、そこで毎日釣りをしています。今日は遠くに鹿が見えました(笑)
金子
そういうところに住みたいです(笑)。写真を撮る上でも羨ましい。
山﨑
僕の大学の授業では、最初に瞑想をするのですが、学生が遅れて入ってくると「ポーン」とチャイムが鳴るんです。家族と電話で話しながら入ってくる人もいる。静かな授業中に、そんな風に学生が入ってくるのを「こちらは瞑想していて、あちらには日常があるな。」と、面白く感じたことがあります。同じように、こうして画面越しに見ていると、僕と金子さんのシュチュエーションに大きな違いは感じませんが、実際はかなり違っているのではないかと想像できます。そして、その違いをお互いが認識することによって、新しい表現が生まれてくるようにも思います。
ここで、これまでのインタビューでもしているのですが、ちょっと実験をさせてください。指で肘の内側に触れて、離した瞬間に浮かんだことを言葉にして教えてほしいんです。僕はその光景を見て、言葉を探します。最初に浮かんだ言葉から、連想していただいても構いません。
金子
一つ目が「風船」で、それから「屋根」、「布団」、「坂」が浮かびました。
山﨑
不思議なことに、「風船」「布団」「坂」は今までのインタビューで僕も思い浮かんだ言葉です。いま見ていて僕の頭に浮かんだのは「ほうれん草の畑に三匹の蟻が歩いていた」でした。
金子
ほうれん草畑って見たことないですね。ありますか?
山﨑
僕もありません(笑)。でも、何となくのどかなイメージが浮かびまして。
ところで、ビデオ通話は正面を向いて話すことが多いですが、どちらかが横を向くと、見ている方はイマジネイティブになりませんか?(と横を向く)
金子
横顔を見る方が安心しますね。
山﨑
横顔だと視線の先に何があるのかわからないから、見ている方は「何を考えているんだろう?」と想像するのでしょうね。また、画面を見ずに声を聞くだけの方がリアルに感じたりもします。
金子
確かにそうかもしれませんね。
山﨑
ではインタビューはこの辺りまでにしましょう。今日はありがとうございました。言葉を綴ってお送りします。
金子
ありがとうございました。

インタビューはいかがでしたか?
次回のレポートは久保田舞さんへのインタビューを予定しています。
引き続き、ダンサー同士の対話をお楽しみください。

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